■立命館大学について
「立命」というのは孟子の古典にある一節、「命を立つる所以なり」に由来します。この意味は、「生きている間はわが身の修養に努め、天命を待つのが人間の本分を全うすることなのである」という考えです。よって「立命館」は、人間がその本分をまっとうするための場所を意味しています。
立命館の歴史は、明治2年に、西園寺公望が私塾「立命館」を創始したことに始まり、明治33年に文部大臣時代の西園寺の秘書であった中川小十郎が、その意志を引き継ぎ立命館大学の前身となる「私立京都法政学校」を創立したことに由来します。日本の有名私大は明治時代に産声を上げたところが多く、立命館もそのうちの1つなのです。
立命館のキャンパスは主に3つあり、メインキャンパスが京都衣笠キャンパス、経済学部などはびわこ草津キャンパス、経営学部や政策科学部などは大坂茨城キャンパスになります。
京都衣笠キャンパス
〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1
びわこ草津キャンパス
〒525-8577 滋賀県草津市野路東1丁目1-1
大阪茨城キャンパス
〒567-8570 大阪府茨木市岩倉町2-150
■立命館大学の部総合型選抜(AO入試)
立命館大学の総合型選抜は学部や学科mさらには文学部などは学域によって様々あります。総合型選抜に出願できるのは1つだけですので、それぞれの入試要項を良く見比べたうえで、どの方式が自分にとって有利か、よく判断する必要があるでしょう。ここでは、当塾で指導経験が豊富な文学部、経済学部、経営学部などを中心に解説いたします。
■立命館大学文学部の総合型選抜(AO入試)
AO人文学プロポーズ方式試験内容
この人文学プロポーズ方式は、文学部人文学科にある、日本文学、日本史、東馴染aといった6つの学域を対象にした試験です。まず一次審査は書類になります。事前提出書類である志願理由書やプロポーザルシートなどが、評価の対象になります。
二次試験はプレゼンテーションと面接になります。このプレゼンテーションは10分の間に、出願する学域に入学して学びたいことを発表します。その後は面接です。面接の時間ですが、日本文学研究学域と日本史研究学域がそれぞれ20分、残りの学域は10分となります。
このプロポーズ方式は新しい入試ですが、やはり事前の提出書類が重要だと考えられます。そう思う理由ですが、面接時間が10~20分というのは、プレゼンの内容に関する質問もあることを踏まえると、やや短いような気がするからです。よって、受験者をどこで判断するかというと、事前提出書類が最も大きな評価材料となり、プレゼンで実際に人物を見て確認するという流れになるでしょう。
AO人文学地域研究学域マップリーディング方式試験内容
このマップリーディング方式は、対象が地域研究学域のみであるため、そこに特化した入試といえるでしょう。まず一次審査は書類審査となり、事前に提出した書類の内容が審査対象となります。その書類ですが、地域の様子が分かる景観写真2 枚と、それが撮影された場所を示す地図を用いて、写真中の地域的事象を具体的に説明するという内容です。二次試験は大学で行われます。地図をはじめとする地理的な資料を読解し、90分でレポートを作成します。このレポートでは、地理的な資料に対する理解力、そしてその内容を的確に記述・表現する力が評価されます。
このような内容ですから、高校で学習した地理が得意であり、大学進学後もそのことについて学習したいという者を対象にした試験であると言えます。
AO人文学課題論文方式試験内容
立命館大学文学部言語コミュニケーション学域では、課題論文方式のAO入試が行われています。これは、願書提出時に課題論文を添えて提出するもので、実際の試験でも課題論文が課せられる入試方式になります。
この方式を受験するには、まず準備を早くから始めなければなりません。願書と同時に提出する課題論文は2000字程度のもので、それなりに時間がかかります。とりわけ文学部では参考文献も記さねばならず、本を読み、自分が進学したい学科やコースに合わせた内容に沿った論文を書かねばなりません。したがって、論文作成はもちろん、学科やコースのことを調べる時間も必要になりますから、早めの準備が必要となるのです。
また、実際の試験で課せられる論文は、難しい場合が多くなります。難解な内容の論説文を読み、要約や自分の意見を求めます。このための対策は、書かれた文章のポイントを見抜く力、要約の技術、そして論理的な文章を書く練習が必要となります。
難しさだけをアピールしましたが、かなりレベル高い論文を書ける受験生だけが合格するわけではありません。受験者の中で一番を目指すなら、それなりに高度な論文の力が必要です。ですが、なんとか合格できるレベルの論文であれば、ある程度の訓練でその力がつきます。なぜなら課題が難しいということは、指定された字数すらかけない受験生も多いからです。そのレベルを超えることはそれほど難しいことではなく、半年もあればその力を育むことは可能といえるのです。
AO国際方式試験内容
この入試方式は外国語資格を有しているものだけが受験でき、事前提出書類と面接で合否が決まります。出願条件は高くなく、英語ならば英検2級で出願できます。また、事前提出書類も多くはありませんし、1次試験は書類のみ、2次試験は面接のみとなります。
文学部ではもちろん、立命館全体の中でも試験内容が一番楽だといえます。ただそう考えると、外国語の資格や評定などの調査書がかなり重視されることになり、英検2級で出願できますが、英検準1級取得者がかなり優遇されるのではないかという点も心配されます。もちろん、志望理由書などのエントリーシートも重要視されると思いますが、楽である分だけ資格や評定が合否に与える影響が強いと予想できます。
■立命館大学経済学部と経営学部の総合型選抜(AO入試)
経済学部について
立命館大学の経済学部や経営学部では、英語重視方式のAO入試が実施されています。この英語重視方式は、ある一定レベル以上の英語資格を持っていれば出願可能です。経済学部の場合は英検2級以上となっており、経営学部も英検2級以上ですが、スコアが2250以上と定められています。
一次審査は志願理由書や調査書が審査対象となり、それを通過すれば二次試験は面接のみとなります。一次試験で評価の対象となる書類は、志望理由や学びたいことを、合計2400字程度書くことになります。
二次試験は面接になりますが、これは一部英語で行われます。この英語面接ですが、英検2級を持っているなら心配することはありませんが、志望理由や入学後ににやりたいことなど、英検では使わなかった表現も必要となるので、その点の練習が必要でしょう。
どの大学も経済学部の総合型選抜(AO入試)は、それほど倍率は高くありません。その理由ですが、経済学部はキャンパスが京都ではなく琵琶湖キャンパスであることが理由かもしれません。
経営学部について
立命館大学の経営学部では、英語重視方式のAO入試が実施されています。この英語重視方式は、ある一定レベル以上の英語資格を持っていれば出願可能です。経済学部の場合は英検2級以上となっていますが、経営学部は英検2級以上、なおかつスコアが2250以上必要です。
審査方法は経済学部と同じで、一次審査は志願理由書や調査書を元に合否が判断され、二次試験は面接になります。この面接は一部英語で行われます。志望理由や入学後ににやりたいことなど、英検では使わなかった表現も必要となるので、その点の練習が必要でしょう。
経済学部と経営学部の総合型選抜(AO入試)の違いについて
まず、出願条件が異なります。経済学部は英検2級を持っていれば出願できますが、経営学部は英検2級でも高いスコアが必要とされます。経営学部を受験する多くの生徒は、英検準1級程度の英語力を有しています。
そして最大の違いは面接です。どちらの学部も面接で英語の質問がなされますが、経済学部では2~3問であるのに対し、経営学部は面接の9%ほどが英語でなされます。つまり、経営学部の方がより高い英語力が必要だと言えるのです。
■2020年度立命館大学国際関係学部AO入試
グローバルスタディーズ方式試験内容
この入試は海外留学を希望する生徒を対象にしたものであり、英検準1級などの高い英語力を持っている生徒だけが受験できます。一次試験は書類審査のみ、二次試験は英語での面接となります。英検準1級を持っている生徒のみが出願できるということですから、倍率は高騰しないと思われます。ですが、英語面接などではそれなりのリスニング、スピーキング能力が求められます。
ジョイントディグリー方式試験内容
この入試は海外留学をし、アメリカの大学の卒業資格を得るものです。よって高い英語力が求められますが、出願条件にはTOEICなどのスコアを示せることとなっています。基準は設けられてはいませんが、それなりに高い英語力を持っていることが求められます。
一次試験は英語エッセイを含めた書類審査が行われ、二次試験は英語での面接となります。グローバルスタディース同様に高い英語力と自分の意見を英語を通じて発信する能力が求められます。
講義選抜方式試験内容
この入試は国際関係学部の中では最も受験しやすい方式になります。出願条件には英検やTEAPなどのスコアを示せることとなっており、何点以上といった基準は設けられてはいません。もちろんこれも、それなりに高い英語力を持っていることが求められます。
一次試験は書類審査が行われ、二次試験は資料をみて、それに対する小論、およびグループディスカッションが行われます。マスやるべき対策は資料読解系の小論文対策であり、その次はグループディスカッションということになるでしょう。グループディスカッションでは、積極性はもちろんですが、他者の意見にも耳を傾ける気持ちを持つことが重要です。
■立命館大学の総合型選抜(AO入試)を細かく解説
総論・受験準備
立命館のAO入試では、当たり前のことや学校で習ったこと、道徳的なことなどを主張しても評価されず、合格に近づくことはできません。それは入試講評でも記されています。AO入試では大学が求める生徒との一致が重要であると、よく言われます。ですから、大学側が何を求めているかを知ることは欠かせません。
しかし重要なことはここからです。当たり前のことや道徳的な事を並べても評価されないのが立命館ですから、自分のオリジナルも必要になることを忘れてはいけません。AO入試志願者は増え、マニュアルに沿ったような志望理由書が並ぶことでしょう。その中で目を引くようなオリジナルのものを作り上げることが重要です。
立命館の場合、総合型選抜(AO入試)でも入試講評が発表されています。受験前にはこの講評を確認すると良いでしょう。
評定はどの程度合否に影響が関係あるか?
色々な大学入試を経験し、立命館大学はさほど評定を気にしない印象があります。高校時代の評定と大学入学後の学力には相関関係が見られるというのは、実際にデータで示されているようです。ですから、高校別に学力が違うといっても、やはり評定を重視する大学は多くあります。そんな中で立命館は、このレベルの大学にしてはあまり評定を気にしない印象があります。なぜなら塾生の中で、評定が3.0未満ながら課題論文方式のAO入試で合格をつかみ取った生徒がいるからです。
事前提出書類の重要性
立命館大学のAO入試は様々な方式があり、志願理由書はもちろん、事前に論文を提出しなければいけない場合もあります。また、二次試験で小論文が課せらることもあります。立命館の論文は横書きである場合が多く、原稿用紙の使い方に少々厳しい印象があります。ですから、特に横書きの際の原稿用紙の使い方に注意を払い、正しい表記をするよう注意してください。
特に注意したいのが、要約です。要約の場合の原稿用紙の使い方は、字下げを行わない(最初の1文字目を空けない)というルールを聞いたことがある受験生もいることでしょう。しかし、これはケース・バイ。ケース。このことも含めて、原稿用紙の使い方を学ぶと良いでしょう。
こうした原稿用紙の使い方にも注意して事前提出書類を作成し、それが良い出来である場合は面接にも良い影響を及ぼします。なぜなら面接で質問される内容は事前提出書類に関することが中心となり、その出来が良いならば面接での評価も高まるからです。
総合型選抜(AO入試)での面接について
立命館の場合、入試願書の受付順に受験番号が割り当てられます。そして面接の順番は受験番号順となり、その順番をある程度自分で調整することが出来ます。面接の順番が早いことは、待ち時間を作らないことにつながります。ですが1番や2番目となると、準備がないまま面接を迎えることになるかもしれません。また最後の方になると、2時間も3時間も待つことになります。これらのことも考えて、願書受付期間中のどのタイミングで提出するかを、考えると良いでしょう。
実際の面接ですが、他の大学と同様、面接官2名・受験生1名の形式で行われることが多いようです。大学によってはラフな雰囲気で面接が進むこともありますが、受験者に聞くと割ときっちりとした雰囲気で面接が行われることが多いようです。面接での質問内容は、志願理由書や同時に提出した、あるいは試験で書いた論文に関することが中心です。受験する学部や学科に関する深い内容についても問われます。そして何より、リーダーについて問われることが多いので、このあたりのことも自分の言葉で、自分の考えを述べるよう準備をしておきましょう。
AO入試受験者にアドバイスを送るなら、決してそこら辺に転がっているような模範解答を言うようなことは避けることです。入試講評も参考にすると良いでしょう。
実は2年連続で、立命館大学をAO入試で受験した生徒がいます。この生徒は同じ学部の同じ学科を受験したのですが、面接の担当教授は別人だったそうです。このことから何が言えるか。例えば志願理由書に学部長の名前を書き、その学部長のことを持ち上げるような文章を書いたとしても、面接官が別人である場合もあり、それは効果がないかもしれないということです。
また立命館のAOでは、一次試験が合格であっても気を抜けません。なぜなら二次試験の面接で不合格となる生徒が、毎年一定数見られるからです。面接官からの質問は細かな部分にまで及ぶことを踏まえ、事前にしっかりと対策をしておきましょう。
経済学部などでは、面接の一部が英語で行われる場合があります。例えば経済学部の場合、元々英検2級を持っている生徒のみが受験可能ですので、恐れることはありません。ですが、英検を取得してからずいぶん時間がたっているという受験生は、ある程度の準備が必要です。
どういうことが聞かれ、どういうスピードで英語が話されるか。それは担当教授によって変わりますが、質問内容はある程度予測がつくもので、質問の際に話される英語もそれほど聞き取るのが難しいものではありません。志望理由なども、"Why do you want to study at this university?"というように、簡単な聞かれた方をします。
英語面接は簡単ですが、英語重視方式の場合はこの面接が重視されます。よって、日頃から英語を使うことに慣れておくことが必要です。例えばオンライン英会話を受講するなどし、毎日英語で話す機会を持つようにしましょう。こうすれば、たった3~4カ月間の対策でも、スピーキング能力は飛躍的に伸び、十分合格できるほどになるでしょう。
■立命館大学AO入試の受験結果
当塾の立命館大学合格率はかなり高く、2023年度入試においては、10名が受験し7名が合格しています。評定が3.5以上あれば、この合格率はさらに上がります。
*2023年度入試 10名受験➔7名合格
■立命館大学AO入試のまとめ
①立命館は様々な方式のAO入試が実施されている。
②併願可能なものも多くある。
③文学部や産業社会学部で行われている課題論文方式は取り組みやすい。
④経済学部の英語重視方式も取り組みやすい。
⑤事前提出書類がかなり重要で、志望する学部や学科のことを良く調べる必要がある。
⑥当たり前のことを書いても合格には近づけない。
⑦面接でも、事前提出書類に記した内容のことを問われる。
⑧課題論文方式の論文のハードルはやや高い。
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