■北九州市立大学
北九州市立大学は、1946年に設立された小倉外事専門学校が元となっており、1950年に北九州外国語大学へと昇格しました。小倉外事専門学校とは、終戦後に需要が高まった通訳を養成するために設立されたものであり、こうした経緯からも分かるよう、北九州市立大学は国際的な学術研究拠点の意味合いを持つ大学なのです。
なお、キャンパスはメインである北方キャンパスのほか、理系である国際環境工学部が利用するひびきのキャンパスがあります。
北方キャンパス
〒802-8577 北九州市小倉南区北方4丁目2番1号
ひびきのキャンパス
〒808-0135 北九州市若松区ひびきの1番1号
■北九州市立大学の推薦入試について
全国の多くの国公立大学では総合型選抜と学校推薦選抜の2つの推薦入学の制度があり、北九州市立大学でもこれら2つの推薦制度があります。最初に行われるのが総合型選抜であり、その合格発表後に学校推薦選抜が行われるため、最大2回の受験チャンスが得られます。
国公立大学の推薦入試は、基本的に合格した際には入学が義務付けられます。したがって総合型選抜や学校推薦で合格した生徒が一般入試などで他の国公立大学に出願しますと、推薦で合格した大学の合格は取り消されることとなります。
■北九州市立大学の総合型選抜について
北九州市立大学の総合型選抜では、外国語学部英米学科、外国語学部国際関係学科、地域創生学群のみで生徒募集が行われております。他の経済学部や法学部では募集は行われておりません。また、この総合型選抜は学校推薦と異なり1次試験と2次試験の2段階選抜となっております。
北九州市立大学の総合型選抜の特徴は、出願資格が特段ないことかと思います。英語資格や活動実績がないという生徒であっても受験可能ですので、試験内容との相性によっては、受験を考えてみても良いでしょう。
■外国語学部-英米学科
一次試験: 英語模擬授業➔筆記
二次試験: 面接+自己推薦書
外国語学部英米学科の試験内容ですが、一次試験では英語の模擬授業を受講し、その後はその授業内容に基づいた筆記試験となります。この筆記試験ですが、主に授業内容や授業で触れられたことに対する要約や説明を行うというものになります。日本語で答えるものと英語で答えるものがそれぞれ1問ずつというのが例年の傾向であり、日本語は800字前後、英語は150~200wordsほどとなります。
この試験を受けるにあたって気になることは、どのくらいの英語力があれば対応できるのかということに尽きるでしょう。設問や授業資料からわかることは、英検2級にギリギリ合格する程度では厳しく、やはり英検準1級程度の力が必要だと思われます。しかしながら、設問の内容が日本語や英語での要約・説明ですから、英検や日頃高校生が取り組む模試とも問題の質が違い、英検のスコアだけで合格するか否かの判断は難しいといえます。
過去問題にしたがって対策を進めるのであれば、英検ではなく他の英語資格や、他大学の推薦入試の問題を活用するのが良いでしょう。他の英語資格に関しては要約や説明が多いTEAPなどが良いと思われますし、北九州市立大学の問題を難なくこなせるようになりたいのであれば、問題としてはやや難しい関西学院大学の推薦入試の過去問題を活用するのが良いでしょう。
■外国語学部-国際関係学科
一次試験:小論文
二次試験:グループディスカッション+面接
同じ外国語学部であっても、英米学科と国際関係学科の対策は全くと言っていいほど異なります。まず一次試験の小論文は、学科名通り国際社会で生じていることを十分に把握しておく必要があります。のらりくらりとニュースで見聞きしたようなことのみを文章力でカバーするような対策をとるのではなく、ニュースで報じられたことをさらに深く掘り下げ、その知識と自らの考えを持つことが求められます。他大学の国際社会関連の小論文にも手を広げ、そこで扱われているテーマについて考察してみるのも良いでしょう。
二次試験のグループディスカッションですが、予め与えられたテーマについての下準備が必要です。これに関しては一次試験の小論文よりむしろ身近なことがテーマになるケースが多いわけですが、ネットで調べるにとどまらず、様々な事例にも触れておくことが受験生には求められるでしょう。そしてグループディスカッションについては、どの様に会話を勧めていくかの練習も欠かせません。中にはディスカッションをディベートやスピーチと勘違いしている受験生もいますから、そういう受験生がいた場合の対処についても練習しておくと良いでしょう。
■地域創生学群
一次試験:グループディスカッション
二次試験:小論文+面接
地域創生学群の一次試験はグループディスカッションになっており、これは外国語学部国際関係学科同様の対策が求められます。さらに付け加えるならば、国際関係学科に比べ自らが話す内容に磨きをかけるより、他者との会話を通してより良い関係を構築していく能力が求められていることを念頭に置いた取り組みが、受験までに求められるといえるでしょう。
そして小論文ですが、2020年度は自らの意見を述べる形式であったのに対し、2021年度は400字での要約でした。テーマに関しては一貫性がみられるものの、出題形式はガラッと変わることも念頭に置いた対策が必要になるでしょう。小論文の出題形式としては、要約や自分の意見を述べること以外に、グラフの読み取りなどがある問題も対策すべきでしょう。
面接に関しては面接官やその方針によって違いがあると思いますが、全ての受験生にいくつかの同じ質問が投げかけられます。国公立大学ではこうしたやり方をするところが多いわけですが、これに対する対策としましては、質問に答えられる程度の面接対策にとどまるのではなく、自らの思考を深めるような取り組みが必要でしょう。これに関しては、やはり小論文などを用い、文字や文章の力を借りねばなりません。
■北九州市立大学-総合型選抜まとめ
①総合型選抜が行われているのは、外国語学部と地域創生学群である。
②総合型選抜の出願資格はなく、浪人生も出願可能である。
③総合型選抜は二段階方式となる。
④外国語学部英米学科は英検準1級ほどの力が必要である。
⑤外国語学部国際関係学科は小論文とディスカッションの対策が必要である。
⑥地域創生学群のディスカッション対策は人間関係の構築力と捉えると良い。
⑦地域創生学群の小論文対策は多種多様な形式のものを。
⑧面接は共通の質問がいくつかなされるため、思考力を深める必要がある。
⑨総合型選抜に不合格でも学校推薦選抜の受験が可能。
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